《ひまわり》(Sunflowers。vggallery での題は Still Life: Vase with Fifteen Sunflowers)は、フィンセント・ファン・ゴッホがアルルで描いた100.5 × 76.5 cmの油彩、カンヴァスです。制作時期は資料によって異なり、1888年末から1889年1月のあいだとされます。構図はロンドンの《ひまわり》(スペイン語)と同じで、陶器の花瓶に挿した大きなひまわりの束を、黄色の上に黄色を重ねて描いています。カタログ番号はF457 / JH1666で、東京のSOMPO美術館が所蔵しています。
《ひまわり》の意味
SOMPO美術館によると、ゴッホが最初のひまわりを描いたのは1888年8月で、アルルに迎えるのを心待ちにしていたポール・ゴーギャンの部屋を飾るためでした。ロンドンの《ひまわり》をもとにしたこの作品は、ふたりの画家が共同生活を送っていた1888年11月末から12月初めにかけて描かれたと考えられています。同館は、色彩と構図はロンドンの作品と同じでも、筆づかいや色調がわずかに異なっていることを指摘し、ゴッホが単なる複製を作るつもりはなかったしるしだとしています。一方、vggallery はこの作品を1889年1月の制作としています。
書簡集の注によれば、この作品はゴッホがアルルからテオに送った3回目の作品発送に含まれていました(書簡783、注9。書簡767も参照)。また、フィラデルフィアの反復作とともに、ゴッホが「木枠に張るに値する」と考えた作品のひとつだった可能性が高いとされます(書簡765、注32。テオ宛、1889年。英語版公式訳からの拙訳)。
ウィキペディアによると、1987年3月30日、日本の保険会社の役員だった後藤康男が、ロンドンのクリスティーズでこの絵を39,921,750ドル相当で落札しました。個人としての購入だったのか、勤務先の安田火災海上のための購入だったのかははっきりしていません。当時、これは美術作品の最高落札額でした。購入後、本当にゴッホの作品なのか、それともエミール・シュフネッケルによる贋作なのかをめぐって議論が起きましたが、専門家の多くは真作と結論づけています。
作品の解説
ロンドンの作品と同じく、背景とテーブルは黄色で、オレンジ、黄土色、茶色で描かれたひまわりがあらゆる方向に開き、なかには下向きに垂れているものもあります。また、カンヴァスは後から布の帯を継ぎ足して四辺すべてが拡張されています。継ぎ足したのはおそらく最初の所有者、エミール・シュフネッケルです。
《ひまわり》はどこで見られる?
この絵は東京のSOMPO美術館(Sompo Museum of Art)が所蔵しています。英語版ウィキペディアでは「Seiji Togo Yasuda Memorial Museum of Modern Art」、vggallery では「Sompo Japan Museum of Art」と表記されています。ほかの美術館についてはゴッホの絵が見られる美術館(スペイン語)をご覧ください。
作品データ
| 題名 | ひまわり(Sunflowers。vggallery では Still Life: Vase with Fifteen Sunflowers) |
|---|---|
| 作者 | フィンセント・ファン・ゴッホ |
| 制作年 | アルル、1888年11月末〜12月初め(美術館による。vggallery では1889年1月) |
| 技法 | 油彩、カンヴァス |
| 寸法 | 100.5 × 76.5 cm(vggallery による) |
| カタログ番号 | F457 / JH1666 |
| 所蔵 | SOMPO美術館(東京) |
| 書簡 | 765、767、783(注) |
| 時期 | アルル時代(1888〜1889年)(スペイン語) |
関連作品
- 《ひまわり》(ロンドン)(スペイン語):アムステルダム版と東京版のもとになった、1888年8月の原作。
- 《ひまわり》(ファン・ゴッホ美術館)(スペイン語):ロンドンの《ひまわり》のもうひとつの反復作。
- 《ひまわり》(フィラデルフィア)(スペイン語):ミュンヘンの《ひまわり》の反復作。
- 《ひまわり》シリーズ:シリーズ全体のガイドと、各作品が見られる場所。
出典:SOMPO美術館のコレクション紹介ページ(sompo-museum.org)、vangoghletters.org の書簡765・783とその注、vggallery.com のF457の解説、英語版ウィキペディア「Sunflowers (Van Gogh series)」。
